反対語がアイデアを生む「メトロポリタンダディ発想法」とは?
私は帰り道や電車内で、よくメトロポリタンダディをします。
一人でいると、ついついメトロポリタンダディしてしまうのです。
そして最近、メトロポリタンダディがアイデアの発想法として使えることに気づきました。
そこで今回は、メトロポリタンダディをどうやってアイデアに活かすのか。
そして、さっきからメトロポリタンダディって一体何なのかをお話ししたいと思います。
メトロポリタンダディ発想法とは?
さて、聞きなれない「メトロポリタンダディ」ということば。
ずばり、カントリーマアムの反対語です。
「カントリー」=「田舎」 、「マアム」=「母」を反対にして、
「メトロポリタン」=「都会」、「ダディ」=「父」。
「メトロポリタンダディ発想法」とは、このように、あらゆるものを反対語にしてみる遊びです。
実際にやってみよう
メトロポリタンダディ発想法のやり方は簡単。テレビや、電車の中で目に止まった言葉を反対語にするだけです。
例えば…
「倍返しだ!」
これをメトロポリタンダディすると…
「分割払いで!」
急にスケールが小さくなりました。
この要領で続けてみましょう。
ちょっと難しいメトロポリタンダディです。
憎しみの毒まんじゅう
かなり物騒ですね。ちなみに、毒まんじゅうは、2003年の流行語です。
人の名前でもメトロポリタンダディできます。
この場合は簡単ですね。
家出一真
本人以上にフリーダムな感じがしますね。
次のお題は、みなさんも一緒に考えてみてください。
できましたか?以下、解答例です。
「与」といえば、「与党」という言葉があります。その反対は「野党」なので、「野」。
「翼」といえば「鳥」。その反対に位置するのは「魚」かな?
ということで…
野沢鰭(やざわヒレ)
この人は多分、ものすごくじっくりお金を稼ぐタイプでしょう。
他にこんな考え方もアリです。
「与」えるの反対は「奪」う。
翼と対を成すのは・・・?と考えてみましょう。
奪沢タッキー
メトロポリタンダディ発想法をアイデアに活かそう!
さて、この遊びを、アイデアの発想に使ってみましょう。
たとえば、「フレッツ光」のキャンペーン企画を考えてみましょう。
まず、「フレッツ光」をメトロポリタンダディしてみましょう。もう簡単にできますね。
_ 人人人人 _
>フレッツ闇<
 ̄Y^Y^Y^Y ̄
この響きだけで、妄想力が広がりそうです。ここからアイデアを広げてみましょう。
- フレッツ闇 〜闇ファイバー1年分プレゼント〜
何だかわからないけど、なんとなく気になります。
- フレッツ闇 〜フレッツ光を契約する?ククク・・・それともフレッツ“闇”と“契約”するか?〜
架空の「フレッツ闇」というプランをつくって、フレッツ光のメリットを訴求するキャンペーンとか。
- フレッツ闇 〜光のない世界からの脱出〜
脱出ゲーム的なイベントにするとか。
アイデアの良し悪しは置いておいて、メトロポリタンダディ発想法を使うことで、アイデアの幅が広がることは間違いありません。
これも実はメトロポリタンダディ発想法!?
メトロポリタンダディは実はいろいろなところで使われています。
史上最低の遊園地。
有名なとしまえんの広告。「史上最高」ではなく「史上最低」というふうに、「メトロポリタンダディ発想法」を使うことで、強烈なインパクトの残しています。
食べるラー油
もともとラー油は調味料というのが常識です。「調味料」としてのラー油を、「おかず」としてのラー油にしたのも、メトロポリタンダディ的です。
エイプリル採用
面白法人カヤックで行った、採用キャンペーン。ウソをつくのもクリエイターの才能ということで、4月1日限定で履歴書のウソを認める採用を実施しました。
これも、前提として経歴詐称が問題になっている事実があり、それをメトロポリタンダディすることで生まれています。
佐村河内守 4声ポリフォニー合唱曲 REQUIEM“HIROSHIMA” CD付
- 作者: 佐村河内守,松居弘道
- 出版社/メーカー: 全音楽譜出版社
- 発売日: 2013/10/12
- メディア: 楽譜
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いい本があるのでご紹介します
メトロポリタンダディのように、「逆に考えてみる」という考え方は、さまざまなアイデア発想法の本でも紹介されています。
『ブレイクスルー ひらめきはロジックから生まれる』という本に、こんなブログよりもずっとわかりやすい説明があったので、最後にご紹介します。
この本では、メトロポリタンダディのようなことが、6つの発想ロジックのひとつ「逆転 」として紹介されています。「地動説」「ワクチン」「見せパン」「観光特急」などが例として挙げられていました。
特急電車は目的地に早く着くためのものだ。
↓逆に
乗車時間をゆっくりたのしむ遅く走る電車があってもいい。
↓
低速で走る観光特急
また、「逆転」のロジックを使うと、常識や固定観念を覆すような新しい視点を得ることができるとのこと。
「逆転」のロジックを試してみることで、間違いないと思われていた常識が実は自分たちが勝手に思い込んでいただけじゃないか?という疑問を持つことができ、新しい発見につながることも多いです。
この他にも、発想ロジックが実例を交えて非常にわかりやすく説明されているので、オススメです。
今日の帰り道はスマホを見ないで
「最高のアイデアを考えるには、まず最低のアイデアを考えてみる」なんてことはよく言われますが、その通りで、アイデアのヒントは実は正反対の場所に落ちているのかもしれません。
ぜひ今日の帰り道は、目についたものをメトロポリタンダディしてみてください!
※ちなみに、メトロポリタンダディ発想法という言葉は、オリジナルの言葉なので、他では通用しないので気をつけてください!